【理由はなくてもイタリアが好き♡】
ご訪問ありがとうございます、イタリア旅ライターのEtsukoです。
ここでは、なかなか行けない穴場なイタリア観光スポットをご紹介しています。
旅のご参考になりましたら嬉しいです。
*記事内の文章と写真の転用を禁じます。
イタリアにはかつて海洋都市国家と言われた、4つの共和国が存在していました。
ヴェネツィア、ジェノヴァ、ピサ、そしてアマルフィ。
中でも、最後まであのヴェネツィアと地中海の覇権を争ったのがジェノヴァでした。
同じ海運王国と言われても、ヴェネツィアとジェノヴァは全く異なる性質の都市国家。
地中海貿易にて財を成し、
発展を遂げたジェノヴァを実際に 自分の目で見たくなり訪れたのでした。
【ジェノヴァの街について】
リグーリア州の州都であり、ジェノヴァ県の県都である。リグリア海に面した港湾都市で、中世には海洋国家(ジェノヴァ共和国)として栄え、商工業・金融業の中心地としての長い歴史を持つ。現代においてもミラノ、トリノなど北イタリアの産業都市を背後に持つジェノヴァ港はイタリア最大の貿易港であり、地中海有数のコンテナ取扱高を誇っている。コムーネ人口は全国6位(2011年現在)。 Wikipedia 出典
イタリアの地図をブーツに例えて言うと、ジェノヴァは足の付け根部分。
リグーリアの海一面と山を背にしたロケーションにあります。
今も、イタリア最大の港湾都市。
11世紀前半、海洋国家のうちの一つとして認められ、
造船、銀行業、海洋貿易で栄えたジェノヴァが全盛期を迎えたのは16~17世紀。
芸術家や建築家を招きよせ、
当時は、バロック様式の豪華な館がこぞって建設されたと言われています。
【母を訪ねて三千里の舞台】
ちょっと豆知識ですが、
ジェノヴァは、1976年に放送されたアニメ『母を訪ねて三千里』の舞台なんですよね。
ジェノヴァに住む主人公マルコ(9歳)が、
アルゼンチンに出稼ぎに行って音信不通になった母を求めて、
母に会いに旅に出るというストーリー。
私は子供心にも、大きな港町という印象が記憶に残っていました。
今考えると、マルコは9歳でジェノヴァからブエノスアイレスまで
たった一人で旅に出てしまうんですから、 すごい大冒険(大事件?)ですよね~!
【街の繁栄の象徴】
街の主要駅であるBrignole(ブリニョレ)駅で、
生まれも育ちもジェノヴァのジェノベーゼと待ち合わせ。
「久しぶりーー!!」5年ぶりの感動の再会(笑)
やはり、地元の人に案内してもらうのが一番ですよね♪
ジェノヴァの繁栄は、街を歩くと随所に感じられます。
「ジェノヴァは、昔はRicca(リッカ)だったんだよ」
まるで彫刻の大群が家のバルコニー、全ての窓を覆っているような凝った装飾。
イタリアの他の地域を周られた方ならば、その違いは顕著におわかりいただけるでしょう。
私は、旅をして新しく街を訪ねた時、
その街の王宮(お城)を見学するのは、自分の中での約束。
その理由は、
・個人的にヨーロッパのお城が子供の頃から好きだということ
(なぜか興味を惹かれるんですよねー。見ているだけでワクワクするのです!)
・かつて街を統治していたその中心地、宮殿等は自分の目で見て感じたいのです。
【王宮 Palazzo Realeへ】
事前に友人にリクエストしてたうちの一つ、王宮(Palazzo Reale)へ向かいました。
王宮は17、18世紀のジェノヴァの建物では最も大きいと言われています。
元々は、バルビ家の邸宅として、1643年~1650年にステファノ・バルビ(Stefano Balbi)
によって建てられたのですが、
1679年にエウジェニオ・デュラッツォ(Eugenio Durazzo)が購入し、
その後デュラッツォ家は屋敷を増築し、ファザードの全体を装飾しました。
1824年に サルデーニャ王国の王であったカルロ・フェリーチェ・ディ・サヴォイアが購入し、
サヴォイア家の 所有となったことから、王宮と呼ばれるようになったのだそうです。
【見学について』
王宮内見学は、入園料4€で、予約は不要でした。(2016年9月)
定休: 月曜日
時間: 火・水 9:00~13:30、 木~日 9:00~19:00
入口を入るとすぐに、馬車が展示されていました。
見た目には、そんなに大きくないような?
黒と白のモザイク模様が見事な庭園。
絵画のような造りにしばらく見惚れてしまいました。孔雀、館、馬、噴水etc…
他の地域では
これほどまでに凝った石模様を見たことがありませんでしたから。
順番に内部を進んでいきます。
絵画、調度品、家具類が、
まるで今も人が住んでいるかのように設置されていました。
見学を進めていくと、トリノの王宮内にある『王座の間』に非常によく似た部屋が。
装飾も調度品もとても似ていたので驚いたのですが、
サヴォイアと書かれていたので、
ジェノヴァ=サヴォイア家だったから?と、後で思ったのでした。
初代ジェノヴァ公は、
トリノのサヴォイア家 ヴィットリオ・エマヌエレⅡ世の弟のフェルディナンド。
トリノ世界遺産 サヴォイア家の華麗なる王宮へ
(ご参考までトリノ『王座の間』をご覧くださいね)
美しいままの姿で今に残る調度品、部屋内部の装飾は、
少しゆっくり時間をかけて足を進めていきたいものです。
ヴェルサイユ宮殿を模倣したと言われる『鏡の間』も
たたずんでいたい場所でした。
王女の部屋しかり。
祈りのスペースも、お部屋の中にありました。
朝、就寝前などに心の内を語り、神に祈られていたのでしょうか。
いくつもいくつもまばゆいほどの装飾と鮮やかな色の壁の部屋々。
実際に使用されていたのですから、その様子に思いを馳せますね。
見学の最後、窓からの光が差しこんできます。
そこが宮殿のバルコニー。外に出られそうなので、行ってみました。
長く、広々としたそのバルコニーは海へ向かって、どこまでも続くようにも感じるほど。
そこからは、ジェノバの港を見ることができます。
よく晴れた日には、リグーリアの美しい海のブルーを一望できることでしょう。
【Palazzo Reale 基本情報】
住所:Via Balbi, 10, 16126
電話:+39-010 271 0236
定休: 月曜日
時間: 火・水 9:00~13:30、 木~日 9:00~19:00
HP:http://www.palazzorealegenova.beniculturali.it/
王宮の最寄り駅は、トレニタリア Principe(プリンチぺ)駅になります。
距離にして王宮まで400mくらいでしょうか。
お天気が良ければ散策がてら歩かれてもいいですね。
*Genovaまでのアクセス*
・ミラノ中央駅から、Inter cityで約1時間40分
・フィレンツエ サンタ・マリア・ノベッラ駅から、Inter ctyとRegionaleで4時間前後
・ローマ テルミニ駅から、Frecciabiancaで約5時間、Inter cityで約5時間半