【理由はなくてもイタリアが好き♡】Blogです。
ご訪問ありがとうございます、イタリア旅ライターのEtsukoです。
イタリアを代表する都市、ミラノは 国内第2位の人口を持ち、
経済、ファッションの発信地として名をはせています。
ミラノ 観光と言えばDuomo(ドゥオーモ)周辺で終わっていませんか?
芸術の国イタリア、ミラノでは
じっくりと鑑賞に浸ることができる「ブレラ絵画館」へ行ってみませんか?
作品数はざっと400を超える充実ぶりです。
ブレラ絵画館の成り立ちに、ナポレオンのエピソードあり
絵画館の始まりは、イタリア半島が統一される以前にさかのぼります。
17世紀にイエズス会の教育施設であったところ、
当時ロンバルディアを統治していたオーストリアの女帝マリア・テレジア(ハプスブルク家)が、
入手します。その後、イエズス会の解体後に美術学校が1776年に創設。絵画収集が始まりました。
19世紀初めのイタリアは、ナポレオンの勢力圏に入り文化政策によって
北イタリア、ミラノを中心とした各地から絵画、美術品が収集されたのです。
その絵画の数が増えたことにより、
1809年に「絵画館」として一般公開(開館)となって現在に至っています。
開館日(1809年8月15日)は、ナポレオンの40歳の誕生日と言われています。
*ブレラ絵画館を「ブレラ美術館」と訳しているサイトもあります。
絵画館の入り口と館内について
絵画館の入り口はわかりにくいですが、ブレラ通り沿いにあります。
1階は美術学校で、建物2階が美術館です。
中庭を通り、2階入口でチケットを購入して入館します。
チケットを購入したら、さっそく鑑賞開始です。
午前中早めの時間に行かれた方が、スムーズに館内を鑑賞できるようです。
ブレラ絵画館は、作品点数が非常に多いので
時間にゆとりをもって、見学されることをおすすめします。
2~3時間は予定されていた方がいいかもしれません。
(人によっては4時間かけてご覧になった方もいるようです)
作品は、年代別と流派別に展示されています。
北イタリアを中心に収集したこともあってか、
ロンバルディア派とヴェネツィア派の作品が多いです。
ブレラ絵画館での見どころ作品
●アンドレア・マンテニャの「死せるキリスト」(Cristo morto) 1480年頃
パドヴァ近郊の生まれで、マントヴァ候ゴンザーカ家の宮廷画家。
マンテーニャの全作品の中で、最も知られている作品。
処刑されたキリストの遺体を、見る側から足元が見えるよう描写したもの。
変色した皮膚の色や手足、我が子を亡くしたマリアの悲しみを斬新に描いています。
●アンドレア・マンテーニャの「聖母子」1485年
見上げているイエスに対し、
我が子に訪れる受難を知ってかどこか悲しげな聖母マリア。
●カラヴァッジョの「エマオの晩餐」La cena di Emmaus
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ初期の写実的な作品。
この作品を描いた当時から傑作と言われており、
この模写が20点以上確認されているとのこと。
復活の日に二人の弟子がイエスにエマオで会うも、イエスと気づかないままに
夕食をして、パンを分ける姿でイエスと気が付くという様子が描かれています。
●フランチェスコ・アイエツ「接吻」il Bacio 1859年
ヴェネツィア出身の画家。「接吻」は、イタリアロマン主義の象徴的作品とされています。
イタリア統一運動リソルジメント真っ盛りの最中の作品。
情熱的な男女の愛を描いている。映画「夏の嵐」で、ルキノ・ヴィスコンティが
このポーズを参考にしてラブシーンを決めたと言われてます。
個人的に、ブレラ絵画館の中で最も印象に残った作品でした。
●カナレット「サン・マルコの船だまりから波止場の眺望」
18世紀イタリアを代表するヴェネツィア出身の景観画家(風景画家)
彼の描く写実的なヴェドゥータ(都市景観画)によって、
ヴェネツィアの風景が広く世界に知られたのでした。
充実の作品数で見応え十分なブレラ絵画館。
少し疲れたら休憩を取りつつ。鑑賞を再開。
ミラノでどっぷりと芸術に浸る観光、いかがですか?
ブレラ絵画館の基本情報
Pinacoteca di Brera
住所: Via Brera, 28, 20121 Milano
電話: tel. +39 02 72263 1
開園時間、入館料は公式ホームページよりご確認下さい
http://pinacotecabrera.org/ja/
入口がわかりにくいですが、建物の1階は美術学校、2階がブレラ絵画館
最寄駅
地下鉄M2ランツァ駅(LANZA)徒歩5分
地下鉄M3モンテナポレオーネ駅(MONTENAPOLEONE)徒歩5分