
【理由はなくてもイタリアが好き♡】Blogです。
ご訪問ありがとうございます、イタリア旅ライターのEtsukoです。
イタリアは世界遺産だらけといっても過言ではないほど、
世界遺産が全国あちこちに散りばめられています。
その中でも一見、廃墟のようにも見える独特の雰囲気を放つ町マテーラ。
朽ち果てたようにも見え、一方でまだ息づいているような退廃の美。
今回は、その独自感が漂う洞窟住居の町をご紹介いたします。

Matera サッシ地区を見下ろして
南イタリア、世界遺産マテーラの町について
「マテーラ」と言う町の名前。詳しくどこにあるのかわからずとも、
一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
マテーラは、南イタリア バジリカータ州にあるマテーラ県の県都です。
(日本でいうところの県庁所在地)の町です。
では、バジリカータ州はどこにあるのかと言うと、
イタリア半島を女性のヒールに例えると、 ヒールの付け根部分にあたります。
アルベロベッロのあるプーリア州のお隣で、内陸に位置しています。

Materaの町
世界遺産となった、旧市街の「サッシ地区」洞窟住居
マテーラはとりわけ、「サッシ」と呼ばれる旧市街地区の洞窟住居が有名で、 1993年に世界遺産に登録されています。 サッシの起源は先史時代にさかのぼり、人が住みついたのは7000年前とも言われています。
石灰質の岩を掘ってできた数百から数千と いわれる数の「洞窟住居」、正確な数はわかっていません。
イスラム勢力からの迫害を逃れたキリスト教徒の修道士たちが、8世紀から13世紀にかけて洞穴を掘り、住居や教会をつくり住み始めました。
地中海交易で15世紀にマテーラは繁栄し、その後最盛期を迎えますが、徐々に衰退。
他民族の支配を繰り返し、マテーラは特に貧困に苦しめられた土地でもあり、
かつては貧しさの象徴とまで言われていました。

洞窟住居の内部
人口の増加と共に住居不足となって、 貧しい人々は洞穴住居へ階層は違えど家畜と一緒に住み、 住居を一つとしているところから劣悪な生活環境となったのでした。
1952年に衛生上の問題から一斉撤去し、サッシ地区は廃墟のようになってしまいました。
しかし近年、この「洞窟住居」が注目となり、洞窟教会や、洞窟の地下で繋がっている水道システム等の文化的価値が評価されて1993年に世界遺産登録となったのでした。

洞窟教会 Santa Maria de Idris
今では人気の観光スポット、サッシ地区を歩く
マテーラの旧市街は、一言で言うとまるで迷路のよう。
なぜなら、元々が岩を掘ってできた住居群。
入り組んだ細い坂道り、枝分かれした道や階段を歩いていると
自分がどこにいるのかわからなくなります。
ですが、そんな時は上を見て、サン・アゴスティーノ教会(Convent of Saint Agostino)や、
丘の上にあるカテドラーレ(Matera Cathedral)を見ると大体の位置がわかります。
洞穴住居を利用したレストラン、ホテルも点在しています。太陽が照ると日影がないのでかなり熱いです。真夏の散策は水分補給して、休憩しながら観光されるといいでしょう。

サッシ地区のカフェテリア
サッシ地区は、町中に緑の木々はありません。
岩肌に建てられた建物や洞穴住居は、退廃的な朽ちていくような独特の雰囲気と、
この世から隔離されたような、独特な幻想的な世界観があります。

サッシ地区を散策
初めてマテーラを訪ねて、サッシ地区内にホテルを予約している場合は、
この迷宮をくぐり抜けて到着するまでにさ迷うかもしれません。
余裕をもって多めに時間をとることをおすすめします。
特に、重いスーツケースを引きながら階段を上ることを考えると、移動時間のゆとりは多いに越したことはありません。

Matera サッシ地区のホテル
観光ガイドについて散策するのがおすすめ
マテーラの散策は、自力でするのもよいのですが、町中にある「観光ガイド」に申し込んでツアーに参加するのが効率よく、見どころを見て周れます。
洞窟住居見学、地下水道、教会、お土産屋さんへ連れて行ってくれます。
【ガイド言語と、ツアー時間】
主催している観光ガイドにもよりますが、イタリア語、英語、スペイン語、ドイツ語等があり、日本語でガイドをしてくれるところもあります。
ツアーは、時間にして2時間と、4時間があります。
料金はグループか個人参加で異なりますので、下記URLをご参考下さい。
【Visite guidate a Matera】
http://www.guidematera.com/visita_guidata_sassi_di_matera.html#tariffa

Matera 観光ガイド

岩肌に彫られた洞窟

洞窟に描かれた宗教画
マテーラはパンも名物、バジリカータのオリーブオイルと一緒に
お隣のプーリア州にあるアルタムーラの町はパンが美味しいことで知れていますが、
実はマテーラもパンが名物なのでおすすめとのこと。
食べてみると香ばしく、オリーブオイルをつけて食べるのがよく合います。もちろんバジリカータ州のオリーブオイルをつけて!そしてサラミも一緒にいただいて。

マテーラはパンも名物

マテーラのパン

オリーブオイル、サラミを乗せて
マテーラへのアクセス
・プーリア州バーリ中央駅(Bari)より、私鉄アップロ・ルカーネ線(Appulo Lucane)のMatera Sud行きに乗って、マテーラ中央駅(Appulo Lucane Centrale)まで。
乗車時間1時間半~1時間50分、途中、一部の電車ではアルタムーラ(Altamura)で乗り換えが必要なので、行き先をご確認の上、乗車するようにご注意ください。
【Appulo Lucane線時刻表】
http://ferrovieappulolucane.it/
*注意 乗車切符は念のため往復で購入することをおすすめします。自動販売機が故障して購入できないことがあります。

丘の上にあるカテドラーレ Cattedrale
おわりに
かつてルカニアと呼ばれていたバジリカータ州は、紀元前からギリシャ文化が伝えられた歴史を持つ古い町。サッシと呼ばれる洞窟住居群は、目の前にすると過去の栄光と退廃を持ち合わせた独特なオーラを放ち、不思議な感覚に包まれます。
洞窟住居の跡地は1階がキッチン、リビング、地下が家畜部屋、さらにその下が倉庫となっており、真夏でも気温は低いです。
丘の上から見下ろした住居群と、向かい側の岩山に掘られた洞窟との対比を見るのも興味深いです。岩山はトレッキングコースにもなっているので、時間がある方は歩いてみられるとよいでしょう。
Matera
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下記サイトにてイタリア国内の旅記事を書かせていただいております。
あわせてご覧くださいませ。
★トラベル・ジェーピー トラベルナビゲーター 2017年10月より
https://www.travel.co.jp/guide/navigtr/1026/
★Facebookページ【Go to Italy 旅する食するイタリア】2017年3月より
https://www.facebook.com/gotoitaly2017/
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